高級でなくても豊かな街 オレゴン州ポートランド ①
Cup of Excellence® Guatemala の帰路、ヒューストン経由でアメリカ オレゴン州のポートランドに立ち寄りました。
Cup of Excellence®を主催、運営するACE(Allience for Coffee Excellence)の本部もここポートランドにあります。
ポートランドはアメリカでもニューヨーク ブルックリンに並び、全米の若者を中心に多くの人が憧れる町となっています。
とりわけ、スペシャルティコーヒーやアート、食に関する感度が高い町であることも知られており、個人的な興味からも一度訪れてみたい町ではありました。
今回の目的は、そんなポートランドのスペシャルティコーヒーを扱うカフェを訪れるのはもちろんですが、ポートランドの人々の暮らし振りを実際に見ることにより、今後の弊店の立ち位置や目指す方向を再度確認することにあります。
弊店のある群馬県太田市とポートランドの環境を対比することは、あまりに飛躍しすぎていると思われるかもしれませんが、しかしだからこそ手本としなければならない点も多く存在すると考えるからです。
グアテマラからの経由地、ヒューストンでの乗り継ぎ便が遅れ、ポートランド国際空港に到着したのは夜10時を回っていました。
タクシーでダウンタウンに予約したホテルに向かいます。
今回はせっかくのポートランドですので、ACE HOTELという著名なホテルを予約しました。著名とは言っても、高級で著名というわけではありません。(いわゆる、日本でいうところのシティホテルといわれるようなラグジュアリーホテルではありません。全く異なるコンセプトで、ゆたかな時間を過ごせるようになっています。VIPを招くには、不向きかもしれません。)
古いアパートメントをリノベーションしたアーティスティックなホテルなのですが、手間をかける部分の目線の位置、コンセプトから最もポートランドらしいホテルの一つと言えるでしょう。
このACE HOTELの1Fには、サードウエイブコーヒーの元祖的存在とも言えるSTUMPTOWN COFFEE ROATSTERSとCRYDE COMMON、KENNY & ZUKE’S DELICATESSENという二つの優良かつリーズナブルなビストロ、デリカテッセンがテナントとして入店しており、質の高いアートと食の相性の良さをみてとれます。
ポートランドが歩んできた理想の縮図がこの小さなホテルに凝縮している感じさえします。
初日の夜の到着は遅かったので、ホテル近くにあったカートと呼ばれる屋台で買ってきたラム肉どっさりのホットドッグで済ませました。
ポートランドは、路面電車とバスが網の目のように運行されており、この二つを組み合わせれば、おおむね目的の場所にアクセスできる便利さなのですが、自転車の町でもあるポートランドですので、HOTELの自転車を毎日レンタルし、すべて自転車で回りました。
ACE HOTEL PORTLANDのシンボルにもなっているロビーにあるリビングルーム。ホテルの宿泊客はもちろん、同じ建物内のSTUNPTOWN COFFEE ROASTERSのお客がコーヒーをここで飲んだりカスタマーではない一般客にも開放されているようです。
さしずめ、オープンカフェルームのような感じ。
翌朝は少し早起きして、ホテルで朝食をとりました。
私の場合、特に国内のホテルの朝食は高い割にはパフォーマンスが悪いことが多いので、朝食は食べないことが多いのですが、ものは何でも試しです。
こちらのホテルは大きな朝食スペースがあるわけでなく、ホテルの1室だったところで食べます。
ここが朝食を食べる部屋だよと、サインがあります。
写真だけでは素晴らしさが伝わらない朝食です。
何の変哲もない、シンプルな構成ですが、これがとっても美味しいんです。
トーストは、全粒粉を使ったものか、通常のものか、クロワッサンから選べます。とれたての野菜サラダかキッシュ、生ハムやサラミのシャルキュトリー、フレッシュな牛乳やストレート果汁(濃縮果汁還元ではない)のオレンジジュース、地元産のジャムや蜂蜜、グラノーラなどなど。
すべての素材がすべからずかなりの高品質です。
この内容で13ドルは安い、お値打ち!と思いました。(内容次第で、5ドルでも高いという朝食になりえます。)
かくして、毎朝こちらで朝食をいただくことになりました。
もちろん、こちらで飲めるコーヒーはスタンプタウンのスペシャルティコーヒーですね。
けっして豪華な内容でなないのですが、朝からとても満足しました。
これから、自転車にのって、ポートランドの町へ出ます。