カップ・オブ・エクセレンス国際審査会に参加して①
このたび、カップ・オブ・エクセレンス ブラジル2015(Cup of Excellence Brazil 2015 Pulped Naturals)の国際審査員として参加してまいりました。
カップ・オブ・エクセレンスとは、厳格なカッピングプロトコールのもと、公平なレギュレーション、ルールにより、最高品質のコーヒー豆を選出する世界で最も信頼性の高いプログラムです。
まず、数百に及ぶ出展ロットを国内審査員による数週間に渡る審査が行われ、85点以上のコーヒーが選出されます。(この時点で出展ロット全体の1/10くらいに絞られていることになりますので、国際審査はまさにトップ・オブ・トップを決する審査会といえます。今回は45ロットが国内審査を通過し、国際審査に残りました。)
そして、通常上位40〜60程度(85点以上が条件になりますので、都度異なります)の上位ロットが決勝戦ともいえる国際審査にかけられます。
この間、各サンプルには全てランダムな番号が振られ、しかもその番号は各ラウンドごとに変更される厳格さで、完全なブラインド カッピングにより行われます。
国際審査員は世界中のコーヒーエキスパートの中から招聘され、20人〜30人前後で構成されます。
国際審査の結果で再び85点以上を獲得したロット(2015年時点)がカップ・オブ・エクセレンスの称号を得ることができます。
後日テストサンプルが会員に配布され、最終的にインターネット上のオークションボードで世界中のコーヒーバイヤーにより競り落とされます。
カップ・オブ・エクセレンスの称号を得、生産者とユーザー様のよりダイレクトなスキームにより、農園としてのビジネス的な成功はもちろんのこと、大きなモチベーションにつながる優れたプログラムです。
カップ・オブ・エクセレンスへの入賞は、その後生産者としてのビジネス的な成功につながることも多く、またコーヒー生産国での輸出品としてのコーヒーの役割は重大ですから、そのトップ・オブ・トップを審査する審査員の仕事の責任は必然的に重いものとなります。
昨年のブルンジのカップ・オブ・エクセレンスでオブザーバーの審査員として初めて参加させていただきまして、今回より正式にCOE国際審査員としての参加となります。
旅全体のスケジュールは、COE国際審査会に一週間、その後ブラジルの素材買付に一週間、そしてコロンビアに渡り、一週間とトータルで約3週間のスケジュールでの渡航となりました。
今回のブラジルCOEの開催地は、ブラジル サンパウロから車で約3時間くらいのところにあります観光地ポソス・デ・カルダスという町でした。
南米へは、アメリカ(主に北米)経由で入国する方法とヨーロッパ経由で入国する方法があるのですが、途中のトランジットなどの煩雑さを考慮し、ヨーロッパ経由(ドイツ)で入ることにしました。
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ルフトハンザの羽田発便にのり、約11時間でフランクフルトに到着。その日はフランクフルトに宿泊し、翌日夜の便でブラジル サンパウロへ向かいます。
フランクフルトからサンパウロまで、さらに10時間以上かかりました。
さすが地球の真裏、遠いですね。
サンパウロから車でさらに約3時間くらいゆられ、ポソスデカルダスのホテルに到着、初日は、審査員の顔合わせを兼ねましたレセプション・パーティーからスタートです。