WORLD COFFEE RESEARCH™ SENSORY LEXICON(日本語版)がSCAJで承認されました
先般、英語版WORLD COFFEE RESEARCH™ SENSORY LEXICONをベースにSCAJのLEXICON(レキシカン)チームが編集、制作したSENSORY LEXICON日本語版が、SCAJ(一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会)の社員総会および理事会にて承認され、WCRのウェブサイトで公開されました。
上記、WCRのウェブサイトにありますJAPANESE INTRODUCTIONからどなたでもPDFファイルをダウンロードできます。
SENSORY LEXICONはWCR(WORLD COFFEE RESEARCH)が中心になり、コーヒーの風味表現の標準化を目指したものです。
(コーヒーのフレーバーを表現したものに、昨年改定されたばかりのCoffee Taster’s Flavor Wheelがありますが、これとは所期の目的が異なります。)
各民族間、個人間の風味表現をすり合わせ、再現性のあるものとし、定量化をし、これからコーヒーの生産に関し起きうる様々な事象に対応する方策に役立てるために作られました。
コーヒーの風味表現のいわば辞書のようなもので、どのようなフレーバーが、どのくらいの量なのかといった表現の具体的な基準書として、今後カッピングの際にも追加使用されていくことになる可能性があります。(カッピングを代替するものではありません)。
日本においてもSCAJの正式承認を得たことにより、SCAJテクニカルスタンダード委員会主催の初級カッピングセミナーにおいて、その概要になりますが受講生の皆様にSENSORY LEXICONの解説を始めております。
ただし、現時点では初期の段階ということもあり、完成されたものではありません。試行錯誤を重ねていくことに加え、辞書などと同じようにその時々のコーヒー取り巻く様々な環境に合わせ時間とともに、改良、改変が進んでいくことになります。
コーヒーの品質評価のために、多彩なグラデーションを持つ人の官能・感応評価の再現性を持った標準化、定量化は研究開発を進めていくにあたりとても大切なことですが、だからこそあいまいさをなくし、一点に集約していくにはやはり一定の時間が必要であるとも思います。
SENSORY LEXICONについてご興味のおありに方は、マグノリア コーヒーロースターズ店頭にてお尋ねください。
*コーヒー・レキシカンは、WCRの活動にフィードバックすることを目的に、世界有数の感応科学センターであるアメリカ カンザス州立大学感応分析センター エドガー・チェインバース四世博士のラボで開発されました。(開発経緯などの詳細は、SENSOTY LEXICONをご参照ください。)