すし468 !
いきなり468とは、なんなのでしょうと思いませんか?
「468」とはなんと「よーろっぱ」と読みます。
468は関西ご出身、京都で修行された若いご主人がお一人で切り盛りするカウンター6席の小さなお寿司屋さんです。
先日の東京出張の帰り際に、営業のおつかれさま会、三河島のIさんたちと一献傾けました。
Iさんご夫妻に教えていただき最初にこちらのお店にうかがいましたのは、2年くらい前だったでしょうか?
468は浅草というんでしょうか、田原町、入谷、合羽橋そのあたりにあります。
スペシャルティコーヒー業界ではスシの話には大変気を使うのですが(なんで??)、とっても良いお店ですのでのせちゃいます。
おすしやさんと言いましても、こちらのお店はいわゆる東京などにある関東の江戸前寿司店とは少し異なります。関西ご出身のご主人は、やはり関西の流儀のおすしを作られます。京都のある名店で修行をされたようです。
どう考えても、関東には縁のうすいご主人が東京での開業です。とっても、粋じゃないですか!
にぎりや巻き寿司もあるのですが、押し寿司だったり、箱寿司だったりがメインです。
特に穴子の棒寿司(写真 中段 右端)はこちらのお店の名物で、ハモのように細かく骨切りがしてあります。煮てあると思いますが、関東の煮穴子のように柔らかくは煮てありません。骨きりをすることによって、食感がバランスされるようになっています。大きさも江戸前の穴子のように小振りなものではなく、かなり大きいものを使っています。
関東の煮穴子とはまた違ったおいしさがありますね。
棒寿司はハーフサイズで通常の1人前くらいです。
勿論、定番の鯖の押し寿司もコブ出汁がきいて少し甘めのしっかりした関西風でとてもおいしいです。
私は光り物が大好きで、特に鯖などはフルボディな?味から、ある意味魚の王様だと思っているのですが、こちらのしめ鯖は本当にいけます。塩と酢だけでなく、+コブで少し締めてあります。
今回は頼むのを忘れてしまったのですが、「芋吸(いもすい)」というジャガイモでつくったとろみのある、しっかりと出汁のきいたお吸い物も秀逸。
芋吸もちょっと東京では見たことがありません。
また、おつまみもなかなかです。定番の「あんきも」はちょっと関東にはない鰹出汁のきいた甘めの味付けです。総じて、関西風とはいいましても、良い意味でしっかりした味つけだと思います。
(だし巻き卵に関しては東北、北海道など寒い地方のように甘めの味付けではなく、大変さっぱりとした味であります。私はだし巻き卵に関しては、甘いのが好みだったりしますが、こちらのもとてもおいしいです。)
決して豪華な作りのお店ではないのですが、シンプルな中に凛としたものを感じます。
茶室のようにそれ以上簡略化できない美の空間で最高の天ぷらを食せる赤坂「楽亭」や都会の喧噪の中心に狭小と地鶏の文化を今に残す焼き鳥の名店、渋谷「鳥福」と共通するものを感じると申しては言い過ぎでしょうか。
日本酒も地酒を7、8種類楽しめます。うめ酒、ゆず酒もあり。価格もとってもリーズナブル。
最寄りの駅は銀座線 田原町の駅から徒歩10分くらいでしょうか、浅草ビューホテルなども近いです。下町の風情と、いつもとはすこし違ったお寿司を食べたい方はいかがでしょうか?