「がんばってください」斉須シェフの電話にビビりました
先日お店の電話が鳴りました。
最初はよく聞き取れなくて「はい?」と聞き返しましたところ「コートドールの斉須です。」
「えっ!」と硬直する私。コートドールと言えば、あの東京 三田のコートドールのことです。
開店以来20年以上に渡り、日本を代表するフランス料理店の一つだと思います。私は斉須シェフの料理が大好きで、お金を貯めては、食べに行っていました。斉須シェフの経歴は私がくどくど説明するまでもないと思いますので避けますが、個人的には最も注目しているシェフであり、尊敬する方でもあります。
「お店を軌道に乗せるまでが、一番大変ですから、私も大変だったんです。」と言われました。そうか、あの斉須シェフでさえ大変だったのかと少し、気持ちが晴れるような感じがしました。
一見シンプルではありますが、しっかりと作り込まれた料理。フランスでの12年間の修行による本物のフランス料理(シェフはフランス時代、当時のクラシックの頂点だったタイユバンとヌーベルキュイジンヌの雄ヴィヴァロワの両店でも働いています)を体内に取り込んだ上でのシェフ独自の世界観。
いつも感動するものを食べさせていただいています。大変おこがましいのですが、実は私のお店の中にはコートドールからいただいたものがたくさんあります。(モノではありません)
そんな斉須シェフはいつも自然体。グランメゾン(グランメゾンの定義が分かりませんが、あえてそう言います)だからといってコック服も着ません。いつもポロシャツか夏はTシャツです。客席にも殆ど姿を見せることはありません。やっぱり私にとっては憧れの人です。
しばらくは無休で営業していきますので、斉須シェフの料理はおあずけですが、「将来お休みをいただけるようになりましたら、必ずまたお伺いさせていただきます」、とお話しして電話を切りました。