業務用コーヒー ③(シンプルな結論)
もう10年以上前からのおつきあい(お客として)になりますが、港区三田にあるフランス料理のお店があります。私はこちらのレストランの料理が大好きで、たまに無理をして行っていました。
食事のあと、オーナーでもありますシェフとお話しているときにコーヒーの味の話になりました。
「お客さんにはどんな方が紛れているか分からないんです。だから怖いんです。コーヒーだっておろそかにすることは許されない。」要するに、供し手としてはスキがないようにあらゆるところに目を行き届くようにする必要があるということだと思います。
増してや、口の中に入るコーヒーです。食後の最後を飾る飲み物です。
一方で、現在のコーヒーに変わる前(かなり昔の話だと思います)、ある人がコーヒーを飲まれたあと言われたそうです。「こんな素晴らしい料理を出すお店で、こういうコーヒーを出しては駄目だ。」「それでは、どんなコーヒーだとよろしいのでしょうか?」とシェフ。
グランメゾン級のお店だから、おいしいコーヒーが必要ということではありません。たとえ、廉価なメニューのお店でサービスのコーヒーでありましても、「タダだから何でもいい(どんな味でもよい)」はもう通用しません。
通用しない理由は簡単です。コーヒー以外の飲料、例えば普通にコンビニなどで販売されている飲料の味のレベルを考えれば理解できますね。お茶など特にそうですが、少なくとも、みーんなクリーンカップ(味に濁りがない)ですね。
そういう味の飲料を普通の方が日常的に普通に体験されているということが重要な点です。
あとはやはり、お店側からはコーヒーの品質については分かりにくいということがあると思います。「どんなコーヒーがおいしいのか」「どうすればお客様にご満足いただけるコーヒーを出せるのか」。
これに対する私の答えは、意外にシンプルな結論です。
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