友里征耶氏とその後
10万ヒット/日のサイト「友里征耶の行っていい店、わるい店」内のtomosato blog 12月22日更新分に期せずして掲載していただきましたのは、年末に届いた弊店にとってはクリスマスプレゼントのようなものでした。
その後、多くの方からご反響をいただきました。また、当ブログを見ていただきました同業の方から焙煎や生豆に対する考え方につきまして、大変参考になりますありがたいご意見、ご指摘も頂戴いたしました。この場をお借りして心より御礼申しあげます。今後の取組みに是非生かしていきたいと思います。
現時点での弊店のコーヒーに対するコンセプトは、スペシャルティコーヒーが持つ味の多様性をワインのように、そしてお気軽に、楽しく、どなたにでも(今までコーヒー嫌いだった方にも)お楽しみいただきたいということです。
そういったことを実現していくために、生豆は?、焙煎は?、お客様への提案方法は?と自然と取り組む方向性が決まってくるように思っております。
私の開業する以前のバックグラウンドは外食産業やコーヒー業界にはありません。以前はおおまかにいいますと、自動車を核にした、先進性や高付加価値を一般ユーザーへご提案させていただく立場にありました。
スペシャルティコーヒーに関していえば、私のプロフィールをご覧いただければお分かりになりますが、開業準備期間を含めても4年程度の業界キャリアしかないのです。このことは弱点でもありますが、特長にもなりうると考えております。「弊店ならではの」ことをご提案し続けていきたいと思います。
さて、友里氏とのその後ですが、メールで何度かやりとりをさせていただきました。お礼にと私からコーヒーなどを送ってしまいますと、アンチ友里の方から「キックバック」と言われてしまいそうですので、やはり友里氏へは自分で訪問させていただいたお店の感想などを、一人の食べ手として素直に送らせていただくことかなと思っています。
また、機会を見つけまして東京へ出張時などに食事をさせていただきたいと考えております。
友里氏の最新刊ガチミシュラン(講談社刊)は、レストランガイドの雄ミシュラン東京の89店を自己負担、覆面で訪問し、一般顧客の立場から友里氏のフィルターで再評価、再評論するというユニークな切り口の本です。
ミシュラン東京に関しては、権威ある格付け本ということではなく、レストラン&ホテルガイド本の一つであると個人的には考えています。審査員のキャリアやミシュラン独自の審査基準というフィルターを介していることを読者側も意識する必要があることは他のガイド本と何ら変わらないと思います。
ミシュランもガチミシュランも星の数に関わらず、最終判断は自分の舌でするということが基本であることには、他のガイド本と同じですね。ただ言えることはミシュラン東京は本家フランスの赤本とは随分印象が異なることだと思います。
本家にある星無し店(ビブグルマン)を掲載すれば、大変興味深いガイドブックになるだろうと個人的には思っています。