ホンダF1チームをプロドライブへ売却か?
ホンダがF1から撤退することは、衝撃をもって伝えられました。大手新聞などにもトップ記事になっていましたので、社会の注目を集めているのでしょう。
そんな中でホンダ F1チームの売却先が英国のプロドライブ(Prodrive)という会社になるかもしれないというニュースが伝わってきました。プロドライブはS社のワールドラリーチームを委託され運営している会社です。
プロドライブ社の創業者で会長のデビッド リチャーズ(DAVID RICHARDS)氏とは昔WRCの現場や会社内、モーターショーなどよく一緒になりましたが、とても紳士かつ明るい方で、誠実な方でもあります。ビジネスマンとしても大変尊敬できる方でもあります。
10年以上昔の話ですが、私のこと覚えていますか?とかなり意地悪な質問をしたところ「よく覚えてますよ。あなたは、去年の東京モーターショーのWRカー ブースの前で足を棒にして、一生懸命説明していましたね。」
いやーびっくりです。まさかそんな具体的に覚えていてくれているとは思わなかったのですが、それからとても身近な人に感じるようになりました。
プロドライブは当初3人くらい(うち一人はチーフエンジニアを長く勤めたデビッド ラップワース氏、マーケティング担当のイアン パリー氏です。)で始めた会社ですが、ポルシェ956のラリーカー開発(Rothmans Porsche Rally Team)、BMW M3のツーリングカーレース車、WRCツール・ド・コルス用ラリーカー製作、そしてその後S社のラリーカー開発、チーム運営などで瞬く間にグッドカンパニーへ成長していきました。
今はレーシングコンストラクターという枠を超え、複数の自動車メーカーより技術開発委託を受け、より幅広く自動車ビジネスで活躍しています。
プロドライブ社の雰囲気はガレージのようなところと、最新鋭の設備が混在しているような感じでした。以外とスタッフの皆さんはアットホームな感じなんです。ラリーカーはF1マシンと同様に精密機械でもありますので、非常にクリーンな環境で組まれております。
氏の操縦するヘリコプターにもWRCでは何度か同乗しましたが、上手いこと。ローターが木の枝に接触するかしないかギリギリのところを降りていきます。日本のように決められた場所にしか着陸できないということはなく、信じられない場所に降りてしまいます。
リチャーズ氏はホンダF1チームの前身BAR(British American Racing)の代表をしていたこともありますので、あながち今回の報道は嘘ではないかもしれません。もしも、プロドライブがF1進出というならば、応援したいと思います。