新商品キュヴェ™/Cuveeを発売いたします ③
今日で新商品キュヴェ™(Cuvée)の説明は終わりになります。長い間、おつきあいいただきましてありがとうございます。
当面の間は昨日までのお話を前提に、
①マウスフィール(舌触り、質感)に特長があるもの
②さわやかさ、明るさの感覚がローストを少し深めに進めても壊れず、甘さとの共存が可能なもの
①、②のいづれか、もしくは両方を備える素材を意識してキュヴェをお作りしていくことになると思います。
また、キュヴェは多くの「甘みが強めのお菓子やミルクなど動物性脂肪とユニークなフレーバーが際立つシングルオリジン・スペシャルティコーヒーとのよりよい相性の両立の可能性をめざすもの」です。
その月のシングルオリジンの中から1種ないし2種程度を選び、キュヴェをラインアップしていきます。(私の勝手な感覚になってしまうのですが、適する素材が確保できない場合はお休みします。これはアッサンブラージュ™と同じです。)
例えば、キュヴェ ブラジル ○○農園といった感じの表記になります。
(この場合、ブラジル ○○農園のコーヒーしか使いませんが、焙煎度の異なるもの同士のブレンドになります。)
まだ、それほど需要が多い訳ではありませんが、シングルオリジン エスプレッソ向けにも取り入れていきたいと考えております。
勿論、これらは原則でありまして(先に当面の間と申しあげました)、逆のパターンもあり得ます。例えば、標準ロースト*のものに、少々浅い焙煎のものをブレンディングするというパターンです。
この場合は全体として浅いローストの味わいになります。
あるいは、標準ローストを中心に浅いもの、深いものを複数グラデーションする形でのブレンディングもあり得るかもしれません。
キュヴェがどのような味わいになっているかは、逐次、ブログ、店頭などでご説明させていただきます。
限定された産地の素材を使用したブレンディングの考え方のマトリックスがあるとすれば、アッサンブラージュ®がブレンディングの横糸、キュヴェ™が縦糸というイメージになります。(私の勝手なイメージです。)
お客様に「価値」をご提案させていただくにあたり、現段階では、どのような方法があっても基本的にはよいと思っております。黎明期である高品質コーヒーの場合、リベラルな発想、競争があっていいと思うんです。
決して素材自慢、言葉の遊びに陥ってはいけないと思いますが、例えば料理における食材、ワイン、他の多くの酒類などとは違い、高品質なコーヒーの歴史は何ぶん浅い。
ですから今はあえて、そういった領域に踏み込み、様々な試行錯誤を重ねていく段階にあると個人的には考えております。
それが、品質の高いコーヒーに関わっていく際の” from seed to cup ” という基本的な考えに立つなら、どんなことを試してもいいのだと思います、今は。
酒類とは違い、消費国が国として積極的にはならないと思いますが、何十年か後、ある一定のレギュレーションを作り、価値を固定化していくというマップが必要なのかもしれません。
キュヴェ™は今週中には発売できるかと思いますので、少々お待ちいただきたいと存じます。
*標準ローストとは絶対的なものではなく、弊店の標準的なロースト(通常の弊店のメニューにございますシングルオリジンのロースト)を指しております。
*キュヴェ™(Cuvée)は、マグノリア コーヒーロースターズが特許庁へ商標の登録を出願中です。