スペシャルティコーヒーとは ③(味覚の多様性)
一方、数値的な指標としてグリーングレーディング(生豆のチェック)でディフェクトの審査をし、ある一定の基準をクリアしかつ、カッピングフォームにより異なります。
おおむね官能評価で80点以上(Cupping Form によって異なる)がつけられるコーヒーをスペシャルティコーヒーとするというコンセンサスが世界的に得られつつあります。
(官能評価のためのCupping Form自体は目的、作られた考え方の背景により、SCAA, SCAJ, C.O.E.などいくつかの種類があり、それぞれ現在も進化しておりますので、まだ絶対的なものではないと思います。)
これらの官能評価はカッピングスキルを持ち、経験を積んだカッパー(テイスター)が可能な限り客観的な評価をすることが前提になります。
生身の人間である以上、個人的な趣味嗜好を100%排除することは大変難しいことですが、この部分はカッピングフォームの中の最後の評価項目Overallで評価します。
また、一般に高得点になるほど、産地、農園あるいは生産区画などより詳細に味が特定できるほど、味わいに特長があらわれ、それぞれの「味覚の多様性」をきちんと楽しむことができるのもスペシャルティコーヒーと言えます。
ワインなどとどこか似ていますね。
フレーバープロファイルも多彩です。スペシャルティコーヒーの中でも良質になるほど、より多くのフレーバーを感じ、複雑になってきます。
大別すると、チョコ、ナッツ系とフルーツ、柑橘系になるでしょうか。
また、インドネシアに代表されるように、アーシーあるいはスパイシーという表現に代表されるようなワイルドなものもあります。
また、最近話題のグアテマラ/エルサルバドル パカマラ種のように、既存のフレーバープロファイルにはなかなか当てはまらないものも出現しており、これからが楽しみです。
パナマのゲイシャ種なども非常にユニークです。
この多様なユニークさこそがスペシャルティコーヒーの素晴らしい長所であり、特長なのです。