実践講座カッピングセミナー!
先週の13日(木)は臨時休業をいただきまして、SCAJテクニカルスタンダード委員会主催「第1回実践講座カッピングセミナー」へ行ってきました。( 第1回はすぐに定員オーバーで2回目が5月27日に開催されます。)
今回のカッピングセミナーはいつも受講させていただいております、SCAJ初級、中級カッピングセミナーとは少し趣向が異なります。
普段カッピングさせていただいているものは、完成品といいますか、何重もの生産処理工程(選別作業)を経て最終ラインに辿り着いたものですが、今回のように各生産処理工程別のカッピング/テイスティングというのは大変貴重な機会であります。
産地でも、カスタマーとしては普段はやらないカッピングだと思いますので、おそらく世界的にみても貴重なカッピングセミナーだと思います。
まずは座学といいましょうか、動画、資料を交えての講義です。講師は関根SCAJテクニカルスタンダード委員会委員長です。
午前中はある農園の同一品種で生産処理方法の違う完成品サンプルのカッピングをしました。
これは座学の理論通りの差といいましょうか、特徴が出ていたと思います。
生産処理別のサンプル。右に行けばいくほどに、処理が進んだものになります。
外見だけではほどんど見分けがつきません。
お昼は近くのお寿司屋さんで。
しっかりした味付けの江戸前です。いつも行くと注文するランチちらしの並です。
そして、午後はいよいよ2回目のカッピング。
各生産処理ごとにはじかれたサンプルを各々カッピングしました。
理論的には生産処理が進むほどに、欠点が少なくなっていくはずです。
さて、結果はどうなったでしょう??
今回のセミナーを受講して感じましたのは、たとえ同一農園、同一品種であったとしても、生産処理の違いによって全く違った商品になる可能性があるということです。
ということは、外見上は同一のものと思える○○農園のXX品種、△△精製といっても、品質の異なるものが流通している可能性があるということですね。
麻袋に書いてある文字だけでは、判断できない。
要するに外見上のスペックだけでは、正確に良いものを入手し、お客様にご提供させていただくことは何とも難しいということです。
お買い上げいただくお客様としては、何とも悩ましいことだと思います。
「コーヒーの品質は外見上のスペック/仕様だけでは判断できない」
そして、品質の高いコーヒーを望めば、それなりの手間がかかるということ、設備の善し悪しなどにも大きく関連しているということですね。
ここで、関根委員長も強調されておりましたが、大切になるのはやはり最終的な商品評価であるカッピング/テイスティングです。カッピングがある程度正確に出来ませんと、最終的な品質を見抜くことが不可能だからです。
また、常識的に考えれば、商談の際、生産者の方も買い付ける側のカッピング能力を値踏みする可能性も十分にあり得ますね。
改めて、日々のカッピングと生産者との関係構築の大切さを学ぶことができました。