スペシャルティコーヒー素材買付の旅 コロンビア編 ③
さて、昨日までの農園視察を踏まえて、カッピング行います。
今回のカッピングの目的は買付のためになりますので、品質のチェックは当然として、自分の好き嫌いをできるだけ排除し、お客様の顔を思い浮かべながらのものになります。
もちろん、人間である以上、個人の嗜好やこれまでの経験、環境によるバックグラウンドを100%完璧に排除することは難しいのですが、客観的な評価をすることは、味を細かく評価できること以前に大切なことだと思います。
早朝より、カッピングの場所に移動。まずはコロンビア歓迎の儀式、ポンチョの贈呈からです。
そして早速カッピングへ。
この日は、全部で50カップくらいやりましたでしょうか。
さすがにコロンビアのトップエクスポーターだけあり、素晴らしいサンプルばかりが並びました。
これらのトップロットが全部買えればいいのですが、そうはいきませんのでさらに数ロットに絞り込みます。
この絞り込んだロットが、入念なパッキングの後、数ヶ月後に店頭に並ぶことになります。
コロンビアの注目の産地であるウィラ県の中でもピタリートは素晴らしいロットが集まるところです。
カッピングを終え、少し遅い昼食へ。
また、肉ですね。とにかく肉です。
確かメニューによればシュラスコという名前がついていたと記憶していますが、シュラスコのように薄くそぎ落としてあるシュラスコ風ステーキですね。
玉ねぎがよく炒めてあって甘く、肉とよく合い美味しかったです。
腹ごしらえの後は、さらに農園を訪問します。
ここからが大変でした。
車で山道を行くこと3、4時間くらいでしょうか。
もう日本にはほとんど残っていないような、強烈な凸凹道ですので、普通の道の何倍も体に負担がかかります。
ピックアップトラック3台くらいで行ったのですが、想像以上の遠い道のりに、同じ車に乗っていない重鎮S根さんのことをファーストネームで呼ぶ人が現れる危険な領域に。
でも、到着したら歓迎してくれるコーヒー農園の可愛らしい子供達の笑顔に癒されました。
コロンビアはやはり美人の国ですね。
癒されてばかりはいられません、カッピングと凸凹道でクタクタの体に鞭を打ち結構な斜面を登ったり降りたり。
おまけに天気が悪かったようで、雨で地面がグズグズです。
一旦、ホテルへ戻り、そこからまた農園へ行き、農園主のご自宅で夕食をご馳走になりました。
ロドリゴ サンチェスさんの農園です。
以前弊店でパレスチナという名前で販売していたこともあります。
翌日、今度はさらにゲイシャなどの希少品種やナチュラルなど生産処理方法のことなるもののカッピングを20サンプルほど行いました。
ここでも、ユニークで素晴らしいコーヒーに出会うことができました。もはや、これまでのコロンビアという感じではなかったですね。
今までのコロンビアの常識を覆すような感じです。
ユニークな味わいの分、価格は高いのですがご紹介する価値は十分と判断し、いくつか買い付けましたのでご期待ください。
ピタリート最後の昼食、最初に連れて行っていただきましたステーキハウスへ行き、Tボーンを食べて帰途につきました。
一旦、コロンビアの首都ボコタに飛びそこからフランフルトまで約10時間。さらに数時間のトランジットの後、フランクフルトから羽田まで約10時間、やっと帰国できました。
フランクフルトは、空港で飲むビールでも旨いですね。大好きなバイツエンを飲みました。
今回の産地訪問のお話は一旦ここでおしまいです。
復路はトランジットだけで空港からは出なかったのですが、往路で一泊したフランクフルトのことは、番外編として年明けにアップさせていただこうと思います。