スペシャルティコーヒーの生産国へ ③ エルサルバドル編
ドライミルでのカッピング、ランチを済ませいよいよ農園へ。
ファン カルロスさんの農園を見て回ります。
カルロスさんといえば、シャングリラなど弊店でも販売させていただいたことがあるコーヒーの農園主です。
みせていただいた農園は、カップ オブ エクセレンスにも入賞歴のある稀有な農園です。
ただ、エルサルバドルはサビ病の重大な影響を受けたこともあり、こちらの農園も例外ではなく、2014年には90%の収量を失うという壊滅的な状況になったそうです。
サビ病とは、コーヒーの葉が光合成ができなくなり、やがては落ち、その影響で木自体が枯れてしまうというコーヒー関係者にとっては本当に頭の痛いもので、ここ数年世界的な蔓延をみせていました。
90%の収量を失うということは、農家にとっては非常に深刻であり、カルロスさんも途方に暮れたとのこと。
しかし、そこから立ち上がり、対策を念入りに行ったところ、早くも大きな変化があり、今年は以前に近い収穫ができるまでに回復しました。ここまで来るには、大変な努力があったと容易に想像できます。
以下の写真は、すぐ隣にある農園。
サビ病にやられた後になんの対策もしないと、あっという間にこのようになってしまいます。
葉がすべて落ち、枯れる寸前の状態です。
きちんとした区画がある訳でもないのに、すぐ隣のカルロスさんの農園は葉が青々と茂り、良好なコンディションであることが理解できます。
オレンジ ブルボンでしょうか。珍しい品種も植えられていました。
コーヒーの生産は農業でありまして、当然のことながら、気候変動、病害虫など外的要因に左右される農産物です。
コーヒーの品質の多くの部分は素材にあり、よって生産国にあることは変えようのない事実です。
品質の高いコーヒーを作り続けていただき、皆様にお届けし続けるには、作り手である生産者の方たちとどういった関係であるべきなのか。
考えさせられる訪問となりました。
ファン カルロスさんは、本当に生真面目で、コーヒーの生産に関して情熱を持ち、真摯に取り組んでいる方だと感じました。
もう日も暮れかかっていたのですが、車を乗り換えたランチを食べたレストランまで見送りに来てくれました。
明日は、エルサルバドル 最終日です。