どちらの焙煎機がお好き?
お店を開くにあたり、色々な焙煎機を試しました。試したといいましても、焙煎したり、使ってみた操作性などではありません。それぞれの焙煎機でローストされたコーヒーを色々飲んでみたということです。飲んでいくうちに、焙煎機によってそれぞれ味の傾向があることがわかってきました。「このコーヒーは○○でローストしたコーヒーじゃないかな?」と予想しますと、結構な確立で当たります。
ということは、お店にとって焙煎機の選択もそれなりに重要だということですね。味に影響を与える可能性があるからです。
具体的に検討させていただきましたのは、現在使用しておりますプロバットとディードリッヒです。(国産機がダメということはありません。予算がないのに、両方とも輸入機ですので、結構なお値段です。)ディードリッヒの代理店ノーザンコマーシャル株式会社の清水さん(清水社長のご子息)がSCAAカップ審査員の同期ということもあり、熱心に勧めていただきました。私のような業界で何の実績もない人間に大変光栄なことであります。
結論から言いますとディードリッヒはとても良い機械だと思います。バーナーの独自性が良いですね。熱効率が高く、今後避けては通れない、環境にも配慮された機械だと思います。味に関しては豆にもよると思いますが、個人的には特に「甘さ」の表現が得意な機械であると感じました。パーツのクオリティーも高く、デザインもカッコいい。最後まで悩みました。
12kgが熱的にバランスがとれていると言う方もいらっしゃいますが、初めての方は容量的には7kgも良いのではないでしょうか。7kgというのは他にはあまりない大きさだと思います。私などは12kgをまだまだ持て余しておりますので。。
対するプロバットは、古い機械で焙煎機のスタンダード的な存在でしょうか。私がプロバットを選びました一番の理由は、あくまで私的な感想ですが、味に関して「ニュートラル」だったからです。要するに、焙煎機特有の味の要素が少ないとでもいいましょうか。
これらはどちらが良い悪いではなく、今の私個人の考え方の差異ですので、たまたま今回はプロバットでしたが、次回はわかりません。(次回は当分ありませんが)今でも、ある限定した使い方でディードリッヒが欲しいくらいです。大切なのは今自分の目指す味の方向性と機械が同一線上にあることだと思います。ですから、人によって最良の選択は異なり、絶対的にどの焙煎機が一番良いということにはなりません。
ジョージハウエル氏も使っているローリングスマートロースターという気になる機械もあります。買えっこありませんが!
ノーザンコマーシャル株式会社 http://www.no-co.com/index.htm