再びカッピング! その1
昨日はカッパー、バイヤーの友人が遊びにきてくれました。面白いサンプルをたくさん持ってきてくれましたので、早速いつも通りのカッピングとあいなりました。
第1セッションは、先般行われましたオークション パナマエスメラルダ農園ゲイシャ種の10サンプル 垂直試飲です。垂直試飲とは普通ビンテージ違いの同じ銘柄のワインを一度に複数テイスティングすることいいますが、今回は同じ農園、品種で収穫された畑(区画)違いのスペシャルティーコーヒー10種類を一度に比較試飲しました。以前はベスト オブ パナマという国際品評会に出品していましたが、今年からはこの農園のゲイシャ種だけは独立してさらにロットごとにオークションにかける方法に変わりました。
とにかくフレーバー、味わいに特長があるコーヒーで、一口飲めば「パナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ種」と多くのカッパーが特定できる味わいです。点数のことはブログではあまりお話しないのですが、毎年90点以上を安定して期待できる世界でも稀なコーヒーです。(勿論、世界にはまだすばらしいスペシャルティーコーヒーがたくさんあります。エスメラルダ ゲイシャが絶対的に1番とは申しません。)
フレーバープロファイルとしては、ジャスミンやスミレのフレーバー、あるいはマンゴー、ロットによってはレモンなどを感じます。
10ロットとも基本的には同様のテイスティングノートがあるのですが、マウスフィールや酸の出方に若干の差があり、ロットNo.が進むにつれ、はっきりしたシャープな酸になっていくのを感じました。Lot2,あたりはマウスフィールに厚みもある分、酸もやわらく感じられ、甘さも多く感じます。特にアメリカのロースターに人気のあるコーヒーなのですが、最高値はスタンプタウンコーヒーロースターズ(米)がLOT.NO2.を105ドル/ポンドで落札しております。対して、一番安いロットが6ドル/ポンドとその価格差は約18倍です。日本のワタルさんもいくつかのロットを落としていましたね。
同一品種、農園で区画違い、つまりテロワール、あるいはマイクロクライメイト(微小気候)の差でオークションが開催されるほどのコーヒーが出現してきたということですね。そして、きちんとその味わいの微細な差、収穫量に応じて、評価(価格差/ちょっと差がありすぎのきらいもありますが)がされました。まさにワインでいうところの、ロマネコンティーとリシュブール、ラターシュとの差と申しあげては言い過ぎでしょうか。
このゲイシャ種はエチオピアが原産で、パナマの他の農園や他の生産国でも栽培がされていますが、エスメラルダ ゲイシャは何故か別格なのです。
少しサンプルがありますので、試飲されたい方はお申し出ください。
さて、第2セッションのお話は明日アップさせていただきます。
STONE WORKS
エスメラルダ農園 http://www.haciendaesmeralda.com/