感動の一皿 ①
少し前に食べたのですが、感動の一皿です。
バスク豚のロースト(骨付き)。冷凍ではなく「生」で輸入され、ギリギリまで熟成をかけたものです。
骨に付いた美味しいところを手づかみでガリガリいけます。
豚肉は決して嫌いではないのですが、イタリアンとか、フレンチとかで満足した!と思える豚肉料理に出会えることはそれほど多くはないかもしれません。基本的に牛肉などに比べ味わいが淡白なので、実は「食わせる」工夫が必要な素材だと思います。
めったに出会えませんが、豚肉は質が高く、鮮度が良いもの、身欠きが甘くない素材を炭火の網焼きでという条件付になりますが、味だけでいうならホルモンの方が旨いのではないか!?、、という偏見を私は持っています。
豚肉料理は相性が良いとされるフルーツなどを使いました甘さのあるソースやバルサミコをつめたソースと組み合わせたりすることが多くありますね。
こういった調理法をとった豚肉料理の場合、ワインは赤ではなく、「軽く」樽を効かせたシャルドネやステンレスタンクを使ったリースリングなど酸と多少の甘さの感じられるドイツの白ワインなどと合わせることが私的には多いのです。
しかし、今回は塩とコショー+オーブンとフライパンの火力のみのシンプルなローストだったのですが、赤でも問題なくいけました。豚肉にもかかわらず素材そのもののパワーを感じさせる料理でした。
また、ソースを使うやり方も良いのですが、今回の熟成されたバスク豚の味わいと質感をよりストレートに味わうことができる食べ方だと思いました。
少しでも適した方法で、おいしく食べてもらいたいという供し手の愛情も感じられます。
こういったお料理を作る料理人の方とのコーヒータッグは緊張もしますが、私にとってはとても楽しく、心地良いのです。
シェフ、いつも素晴らしい料理をありがとうございます。