カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Excellence®)ブルンジ2014 コーヒー豆国際審査会から戻りました ②
いよいよCOEの国際審査が始まります。
少し早起きして、ホテルの庭を散策しました。
アフリカらしく、そこここに熱帯植物が茂っております。
COEの審査のしくみを少しお話しておきますと、まず生産国のナショナルジャッジ(国内審査員)によりCOE全出展ロット(通常数百にのぼる)の絞り込みを行います。
次におおむね、数十ロットにしぼられた85ポイント以上のコーヒー豆が国際審査にかけられます。
国際審査は3段階ありまして、ラウンド1、ラウンド2、最後にTOP10の審査が行われます。
国内審査から国際審査のTOP10に至るまですべて一貫して各カップにはランダムな番号が割り当てられ(各ラウンドごとに異なる番号)完全なブラインドで審査が行われます。
これは先入観により、評価にバイアスがかかるのを防ぎ、公平性を完全に保つためです。
評価フォーマットはCOE方式、100点満点で国際審査員の平均が85点以上のスペシャルティコーヒーに最終的にカップ・オブ・エクセレンスの称号が与えられ、後日オークションボードにより世界中のコーヒーバイヤーにより競り落とされます。
国際審査会は厳しい国内審査を経て絞り込まれたロットによる決勝戦のようなもので、また順位の最終チェックをかねています。
まずは、Cup of Excellenceの運営母体であるACEのCEO スージーさんから、活動状況の説明や最近のブルンジコーヒーの隆盛、取り組みなどのスピーチがあり、次にヘッドジャッジのシェリーさんより、国内審査の結果説明、国際審査についての概要、注意点などの説明がありました。
次に審査会場に移動し、カリブレーションからスタートです。
酸の溶液を使ったものとコーヒーを使いました通常のカッピング(テイスティング)で行いました。
カリブレーションとは味のすり合せでして、これにより、どういった品質のコーヒーをどの程度評価するのかという基準を審査員全員で共有します。
初日はカリブレーションまでで、翌日より審査本番のラウンド1です。
ラウンドのセッションごとに、どのテーブルで審査を行うか、割当表がありそれに従ってテーブルにつきます。おおよそ各ラウンドごとに3〜6セッション程度行います。
多い日は朝から夕方まで審査が続くこともありまして、集中力を切らさないようにしなければなりません。
審査員の評価が生産者の方が精魂こめて作ったコーヒーの評価になりますので、非常に責任の重い仕事です。極論すれば、生産農家の生活の質、従業員のサラリーやこれ以降のビジネスにも大きな影響を与える可能性があるということです。
まして、その国で収穫されたトップエンドのコーヒーを決する審査会ですので、生産国としての期待も大きく(多くの場合、コーヒー豆が重要なその国の外貨を稼ぐ基幹輸出品目となっている)、COEの役割はスペシャルティコーヒーの啓蒙や生産継続性という意味においても非常に重要な役割を担っていると思います。