カップ・オブ・エクセレンス国際審査会に参加して②
初日は、夕方から始まったレセプションで終わり、二日目から審査がスタートします。ますはカリブレーションからです。
カリブレーションとは、よく精密測定器などで使われる「校正」と同義であり、カップ・オブ・エクセレンスでは味覚に関する質の官能評価になりますので、審査前に審査員全員で味のすり合わせを行うことになります。
国際審査員は、公平性、多様性をベースにするため、食文化、嗜好の異なる世界各国から招聘されているのですが、審査員間でのバックグラウンドの違いや主観による差が出にくいように評価の基準をあらかじめ合わせておくことが必要になります。
カリブレーションは、カッピングと座学により行われました。
審査は共通のカッピングフォームにより行なわれます。SCAAカッピングフォームをベースに、よりクオリティの高いコーヒーを評価するためにシンプルに最適化されたもので、基礎点36点+8評価項目(各項目8点満点で64点)=100点満点となります。
最終的な得点が85点以上のコーヒーにカップオブエクセレンスの称号が与えられることになります。(以上、2015年時点のレギュレーション)
3日目より、本格的な審査に入ります。
ここから、国内審査を通過したサンプルの実際の評価になり、ROUND1, ROUND2, TOP10の審査と進んでいきます。
公正な審査を先頭になり、引っ張っていくCOE ヘッド・ジャッジのエドワルドさん。メジャーな生産国でもある中米のグアテマラの方です。
なぜかお湯さしを手伝う、BSCA(ブラジルスペシャルティコーヒー協会)会長シルビオ・レイテ氏。
ブラジルCOEでは各スポンサー様より、夕食のご招待を毎日いただきました。また、スポンサー農園からもご招待を受け、審査後、視察に出かけました。
1日のざっとしたスケジュール割は、午前中〜審査、少し遅い昼食後、短時間の休憩を挟んで農園視察など、そして夕食とゆっくりする時間はあまりなく、毎日かなり忙しい感じですが、オンオフをはっきりさせたプログラムであり、審査に集中しやすく、とても過ごしやすかったです。
人間が集中できる時間帯、時間は限られていますので、そこで集中して審査を行い、そのあとは、コミニュケーションをはかったり、農園視察やコーヒービジネスに関するアクティビティにも時間を使うという感じです。
また、COEは生産国にとって重要なイベントですから、メディアの取材を受けたりといったパブリシティに協力することも重要な仕事の一つです。
BSCA, ACEにより審査に集中できるようによく考えられたプログラム、ホスピタリティだったと感じました。