ブラジル バイーアでのコーヒー素材買付の旅 ③
さて、いよいよブラジル素材買付の最終目的地バイーア州 サルヴァドールを目指します。
サルヴァドールがどのあたりにあるかといいますと、以下の地図をご参照ください。
縮尺をみますとサンパウロから1500kmから2000kmくらい離れていることが分かります。
ブラジルの国土は広大ですね。
まずは、同じバイーア州ムクゲからシャパダ・ディアマンティーナ空港へ向かいます。
毎日飛行機が飛んでいるわけではない、ローカルの小さい空港です。
昨年は、毎日飛んでいない飛行機のスケジュールと合わない事情があり、サルヴァドールまで車で8時間以上かけ移動しました。
今回は、飛行機を使うことで2時間くらいですみますのでかなり楽です。
かわいらしい小さなプロペラ機に乗り、一路シャパダ・ディアマンティーナからサルヴァドールへ向かいます。
サルヴァドールにコーヒー農園がある訳ではないのですが、前BSCA(ブラジルスペシャルティコーヒー協会)会長であり、今回の国際品評会カップ・オブ・エクセレンスのヘッジャジを勤めたシルビオ・レイテ氏の会社があり、そちらのカッピングルームをお借りしてカッピング、そして買付を行います。
シルビオはスペシャルティコーヒー界では世界的に著名なカッパー(テイスター)でもあり、一緒にカッピングさせていただくことで勉強になることも多くあります。
カッピングのあとには、かならずトーキングセッションがあり、カッピングの結果、コメント、点数のすりあわせを行います。
審査会とは異なりますので、高い点数がついたものを必ず買付する訳ではないのですが、とても参考になります。
そのシルビオ バリスタがいれてくれたウェルカム エスプレッソで歓迎を受けました。
すぐにカッピングに移ります。
サルヴァドールには二泊三日の滞在ですが、かなりの数のサンプルをカッピング(テイスティング)しなければなりません。
1日ではスケジュール上やりきれないので、二日間に分けてカッピングを行いました。
お客様のお顔を思い浮かべながら、カッピングをすすめていきます。
これはシングルオリジンのマイクロロットとして個人のお客様へご紹介したい、こちらはレストランの卸先のお客様へ、このロットはあのカフェの方向けに、こちらはショールームでお使いの方へなどなどとマイクロロットなどと出来る限り具体的にイメージした上で買付を進めていきます。
点数が高いからという理由だけで買い付けることはしません。
もちろん、満場一致で高得点がついて、みんなで山分けということもあるのですが。
あくまで弊店のお客様にお楽しみいただくことが大前提の買付なんです。
コンペティションでもある審査会とは目的が異なりますね。
ただいづれの場合も、味覚に関する一般的な経験とコーヒーのカッピングスキルがベースになることに違いはありません。
昨年のブログでもご紹介しましたが、ブラジル サルヴァドールは大西洋を臨むリゾート地です。
今回もシルビオが海辺のホテルをとってくれました。
でも日本の相場感からすれば、かなりお安いです。
そして、次の日にカッピングも終わり、シルビオがやはり海辺にある自邸に遅めのランチに招いてくれました。
まずは、シャンパーニュで歓迎をうけて、バイーアのクラフトビールやワインへと。
大量のレモンでブラジル名物カクテルのカイピリーニャを作ってくれたフェルナンド・フェラーリ君。
フェルナンドはブラジルの元プロサッカー選手でヨーロッパリーグにも在籍したこともある意外な経歴の持ち主です。
今回の旅のコーディネーターとしても、ずっと一緒におつきあいしてくれました。
そしてこれがフェルナンドの作ってくれたパッションフルーツの特製カイピリーニャ。
カイピリーニャといえば、レモンが一般的ですがブラジルではパッションフルーツやパイナップルを使ったりもします。
パッションフルーツたっぷり、カサーシャもたっぷりでとてもおいしく、そして酔えました。
食事はやはりここはブラジル、肉ですね。
シュラスコです。
キッチンの炉で、大きな塊の肉を焼き、それを小さくスライスしてくれてお皿に盛り付けてくれます。
基本的に塩胡椒で食べますが、肉がいいのでシンプルな味付けの方が旨味を引き立ててくれ、とてもおいしいです。
リビングダイニングのすぐ外は、大西洋に面している最高のロケーションですね。
シルビオのお母さん、奥様、お嬢様たちも参加してくれました。
皆さまのご理解とご協力のおかげで、今回も最高の素材買付をすることができました。
旅にご同行いただきましたSCAJ会長でもある関根さん、すばらしいコーヒーをたくさんご紹介してくれたシルビオ。そして多くの農園主のみなさん、その家族。一緒に旅をしたコーヒーの仲間たち。
そして、旅を支えていただいたスタッフの方々。
本当にお世話になり、そしてありがとうございました。
多くのみなさんのご協力のおかげで、今年も素晴らしいコーヒーをお客様へご紹介できそうです。
今回買付させていただきましたコーヒーは、春以降に入港の予定です。
店頭、通販(オンラインストア)でご購入いただけるようになります。
さて、明日はサルヴァドールからまずはサンパウロへ戻ります。
そして次回は、日本への帰路の途中でニューヨークに一泊しますので、そちらの様子などを。
ちょっとお茶目なシルビオの写真で今日はおしまいです。